- グレインフリー?
- 穀物不使用?
- グルテンフリー?
ドッグフードにはいろんな表示があってややこしいですよね。
グレインフリーのドッグフードは、穀物を含まないドッグフード。穀物アレルギーのある犬や肥満気味の犬にはメリットがありますが、食物繊維不足や高たんぱく食のデメリットもあります。また、高価で心臓病のリスクもあります。飼い主なら互いのメリット・デメリットを理解する必要はあると思います。
またよく勘違いするグレインフリーとグルテンフリーの違いも理解するべきです。正直、私も初めはよくわかっていなかったです。。。
今回は知識がない人でもわかりやすく書いたのできっと理解が深まると思います。この知識をあなたの愛犬に活かしてください。
愛犬にグレインフリーを与えるデメリット5選

グレインフリーフードは穀物アレルギーのある犬には良いと思われがちですが、デメリットもあります。タンパク質や炭水化物が多くなりやすく、肝臓や腎臓、心臓に負担をかける可能性や豆類や擬穀類にもアレルギーを引き起こす可能性があります。さらに、消化不良を起こす恐れも。グレインフリーフードを与える場合は、愛犬の健康状態や栄養バランスに注意する必要があります。
タンパク質が多くなりやすく、肝臓や腎臓に負担をかける恐れがある
タンパク質は犬の体に必要な栄養素ですが、過剰に摂取すると消化の過程でアンモニアという有害な物質に変わります。アンモニアは肝臓で尿素という無害な物質に変えられ、腎臓で尿として体外に排出されます。しかし、タンパク質が多すぎると、肝臓や腎臓がアンモニアを処理しきれなくなり、血液中にアンモニアが残ってしまいます。
これは肝臓や腎臓の機能を低下させるだけでなく、神経系にも影響を与えてしまいます。
グレインフリーフードは穀物の代わりに肉類や豆類を多く使っているため、タンパク質が多くなりやすいです。そのため、グレインフリーフードを与える場合は、タンパク質の量に注意する必要があります。
心臓病のリスクを高める可能性がある
グレインフリーフードは穀物の代わりにマメ科植物などを多く使っていることが多いですが、これらの植物にはタウリンというアミノ酸が少ないという問題があります。
タウリンは犬の心臓の働きに重要な栄養素で、不足すると拡張型心筋症という心臓病のリスクを高める可能性も。拡張型心筋症は心臓の収縮力が低下し、血液の循環が悪くなる病気で、重症化すると呼吸困難や心不全を引き起こします。
グレインフリーフードと拡張型心筋症の関係はまだ明確ではありませんが、注意が必要です。
豆類を摂りすぎる
グレインフリーフードは穀物の代わりに豆類を多く使っていることが多いですが、豆類にはレクチンという物質が含まれています。レクチンは消化酵素の働きを阻害したり、腸の粘膜にダメージを与えたりする可能性があります。
また、豆類はタンパク質や炭水化物が多く含まれているため、過剰に摂取すると肝臓や腎臓に負担をかける恐れがあります。グレインフリーフードを与える場合は、豆類の種類や量に注意し、必要に応じて他の食材とバランスよく組み合わせましょう。
- 下痢
- 嘔吐
- アレルギー
ドッグフード自体の値段が高くなりやすい
グレインフリーフードは穀物を使わない代わりに、肉類や魚類、芋類や豆類などの高価な原材料を多く使っています。これらの原材料は穀物に比べて入手が難しく、品質も安定しにくいため、コスト高に。
また、グレインフリーフードは一般的なドッグフードに比べて需要が少ないため、生産量が少なく、単価が高くなります。そのため、グレインフリーフードを与える場合は、ドッグフード自体の値段が高くなりやすいというデメリットがあります。
代替食材アレルギーの可能性も
グレインフリーフードは穀物アレルギーのある犬には適していますが、穀物を避けると代替食材として豆類や擬穀類(キヌアやアマランサスなど)が増える可能性があります。これらの食材にもアレルギーを引き起こす可能性があるため、注意が必要。
また、豆類や擬穀類は炭水化物が多く含まれているため、糖尿病や肥満のリスクも高まります。グレインフリーフードを与える場合は、犬のアレルギーの原因を確認し、必要な栄養素をバランスよく摂取できるように配慮することが必要かもしれません。またキヌアやアマランサスなどは消化不良を起こす可能性も懸念されています。
グレインフリーのデメリットを解決するドッグフード選びのポイント

- 原材料をよく確認する
- 信頼できるメーカーから購入する
- AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準を満たしたフードを選ぶ
- 添加物もチェック
グレインフリーフードは、穀物を含まない代わりに、他の食材を多く含んでいることがあります。そのため、原材料をよく確認し、犬にとって必要な栄養素が含まれているかどうかを確認しましょう。特にメインの原材料が大事(牛肉、鶏肉、馬肉、鹿肉など)。
グレインフリーフードは、穀物アレルギーや消化不良を起こしやすいため、信頼できるメーカーから購入することが大切です。信頼できるメーカーは、原材料の品質や製造工程にこだわっており、犬の健康に配慮したフードを製造しています。
AAFCO(米国飼料検査官協会)は、米国のペットフードの品質基準を定めている団体です。AAFCOの基準を満たしたフードは、犬にとって必要な栄養素が含まれているかどうかが確認されています。これは絶対ではないですが頭の片隅には入れときましょう。
グレインフリーフードは、穀物アレルギーのある犬に適しているとして人気が高まっています。しかし、グレインフリーフードにも保存料や着色料などの添加物が含まれている場合があります。添加物は犬の健康に悪影響を与える可能性があるため、できるだけ無添加や天然由来のものを選ぶようにしましょう。
愛犬にグレインフリーを与えるメリット

グレインフリーは穀物を使わないドッグフードです。穀物アレルギーのある犬や腸内トラブルの起こりやすい犬には適しています。また、肥満リスクを軽減し、毛のツヤを向上させる効果もあります。グレインフリーは犬の健康と美容に役立つドッグフードです。
穀物アレルギーを回避することができる
穀物アレルギーとは、穀物に含まれるタンパク質に対して免疫反応が起こることで、皮膚や消化器などに炎症やかゆみなどの症状が現れるものです。穀物アレルギーは比較的稀であり、全体の1~2%程度と言われています。
しかし、穀物アレルギーのある犬にとっては、穀物を含むドッグフードを与えると重篤なアナフィラキシーショック(全身性アレルギー反応)を起こす可能性も。そのため、穀物アレルギーのある犬にはグレインフリーのドッグフードを与えることでアレルギー反応を回避することができます。
腸内トラブル防止
穀物は消化しにくい成分も含んでおり、特に小麦はグルテンというタンパク質があります。
グルテンは小麦粉に弾力や粘りを与える働きがありますが、消化器官に負担をかけることもあります。
実際に私の周りにもグルテンに対してアレルギー反応を起こす友人やワンちゃんがいるのも事実。
また、穀物は水分を吸収して膨張する性質がありますが、これが胃や腸の壁を刺激してガスや下痢などの腸内トラブルを引き起こすこともあります。グレインフリーのドッグフードは、穀物を含まないため消化しやすく、腸内トラブルを防止することができます。
肥満リスクの軽減
犬は肉食動物ですが、ドッグフードには穀物が入っているものが多くあります。穀物は犬の体で糖質に変わりますが、犬にとって必要なエネルギー源ではありません。
糖質は余分に摂ると脂肪になり、肥満の原因に。
肥満は犬の健康に悪影響を及ぼし、糖尿病や関節痛などの病気を引き起こす可能性があります。グレインフリーは穀物を使わないドッグフードです。穀物の代わりに野菜や果物などを使っています。これらは犬の体に必要なビタミンやミネラルを含みます。
なのでグレインフリーは糖質の摂取量を減らし、肥満リスクを軽減するのです。グレインフリーは犬の本来の食性に近く、健康的な食事とも言えるでしょう。
毛のツヤの向上
犬の毛は皮膚の状態に影響されます。皮膚が乾燥したり、炎症を起こしたりすると、毛もパサパサになったり、抜けやすくなったりします。皮膚や毛にはオメガ3脂肪酸や亜鉛などの栄養素が必要です。
皮膚の水分を保ち、炎症を抑える効果。
皮膚や毛の新陳代謝を促し、健康な細胞を作る効果。
グレインフリーは穀物の代わりに魚や肉などの動物性タンパク質を使っています。これらはオメガ3脂肪酸や亜鉛を多く含むので皮膚や毛に必要な栄養素を補給し、毛のツヤにも貢献するでしょう。
長寿を促進する
グレインフリーは穀物を使わないドッグフードで、犬の長寿を促進するのに適しています。穀物は犬にとって必要なエネルギー源ではなく、肥満や糖尿病などの病気のリスクを高めます。これらの病気は犬の寿命を縮める原因に。
グレインフリーは穀物の代わりに野菜や果物などの植物性食材を使っています。これらは犬の体に必要なビタミンやミネラルを含み免疫力や代謝を高め、病気にかかりにくくする効果があります。なので犬の健康を守り、長寿を促進する効果があると言えるでしょう。
グレインフリードッグフードとグルテンフリードッグフードの違い

グレインフリーフードとグルテンフリーフードは、穀物とグルテンの含有量が違うドッグフードです。グレインフリーフードは穀物を一切含まない一方、グルテンフリーフードは穀物に含まれるグルテンを除去しています。
グレインフリーフードは、穀物アレルギーや穀物不耐症の犬に適しています。
グルテンフリーフードは、グルテンアレルギーの犬に適しています。
グレインフリーフードとグルテンフリーフードの違いは、以下の表の通りです。
項目 | グレインフリーフード | グルテンフリーフード |
穀物 | 含まない | 含む |
グルテン | 含まない | 含む |
適した犬 | 穀物アレルギー、穀物不耐症の犬 | グルテンアレルギーの犬 |
グレインフリーフードとグルテンフリーフードは、どちらも犬の健康に良いという訳ではありません。犬の健康状態や飼い主の経済状況に合わせて、フードを選択することが大切です。
グレインフリーフードとグルテンフリーフードは、穀物とグルテンの含有量が違うドッグフードです。グレインフリーフードは、穀物アレルギーや穀物不耐症の犬に適しています。グルテンフリーフードは、グルテンアレルギーの犬に適しているのを理解しましょう。
わんちゃんに穀物(グレイン)は本当にダメ?良いか悪いか徹底検証!

犬の祖先はオオカミだから犬に穀物は本当にダメなの?
- 犬の先祖はオオカミですが、遺伝子レベルで約99%一致しているだけで、消化器官や歯などの形態や機能には大きな違いがあります。
- 犬はオオカミよりも穀物を消化する能力が高く、穀物に含まれる食物繊維は腸内環境を整える効果があります。
- 穀物がアレルギーの原因になるという説も、科学的に証明されていません。
- 穀物は犬にとって必要な栄養素を提供する食材の一つ。
グレインフリーのドッグフードを選ぶ際は、犬の個々の体質や健康状態に合わせて判断しましょう。
穀物を分解する酵素「アミラーゼ」が少ない
- 犬の唾液にはアミラーゼが含まれないというのは事実ですが、犬の膵臓や腸でもアミラーゼは分泌されています。
- 犬は穀物を消化できないというのは誤解で、穀物に含まれるでんぷんは胃を通り抜けたあとで分解されます。
- 穀物を消化する能力は個体差がありますが、穀物が犬にとって必ずしも悪いというわけではありません。
食物アレルギー予防と対策の実践的な方法とは!?

- 犬の食物アレルギーは、食べ物や食品添加物への過敏な反応が原因で起こる病気で、皮膚症状や消化器症状を起こすことが多いです。
- 食物アレルギーの予防と対策としては、食事の管理が重要。
- 食事の管理とは、アレルギー物質を特定し、除去することと、アレルギーになりにくい食事を与えることです。
- 食物アレルギーは、食事に含まれるタンパク質、特に大きな構造をしたタンパク質(高分子蛋白質)に対して過敏反応が起こりやすいことが原因です。
- 過敏反応は、Ⅰ型アレルギー(即時型)とⅣ型アレルギー(遅延型)の2種類があり、それぞれ異なる免疫機構によって引き起こされます。
- Ⅰ型アレルギーは、抗原に対する抗体(IgE)が血液中に存在し、抗原と結合することでヒスタミンなどの炎症物質を放出することで起こる。
- Ⅳ型アレルギーは、抗原に対するT細胞が皮膚や消化管に存在し、抗原と接触することで炎症を引き起こすことで起こる。
- 食物アレルギーの予防と対策は、これらの過敏反応を抑えるために必要と言えるでしょう。
食物アレルギーの主な症状
症状 | アレルギーの兆候 |
皮膚関連症状 | 皮膚の痒み、皮膚の赤み、皮膚の炎症、毛づやの悪化、耳垢の増加、皮膚の湿疹、皮膚のかさぶた、皮膚の脱毛 |
消化器関連症状 | 下痢、嘔吐、食欲不振、体重減少、元気消失 |
呼吸器関連症状 | 鼻水、くしゃみ、呼吸困難、咳 |
目関連症状 | 目の充血 |
食物アレルギーの診断は、除去食試験と呼ばれる方法で行われます。
愛犬が今まで食べたことのない食材だけを与えて様子を見る方法。
- 1食事を与える
獣医師の指示に従って、愛犬が今まで食べたことのないタンパク源(鶏肉・魚・豆類など)と炭水化物源(米・ジャガイモ・パスタなど)を組み合わせた食事を与えます。この食事は、6週間から12週間。
- 2アレルギー物質の特定
この期間中に、愛犬の症状が改善されたら、アレルギー物質の特定に移り改善されなかったら、別の食材を試します。
- 3アレルギー物質を明確化
アレルギー物質の特定では、除去食試験で与えていなかった食材を1種類ずつ加えていき、症状が再発するかどうかを確認します。再発した食材がアレルギー物質の可能性あり。
- 4アレルギー物質を特定
アレルギー物質を特定したら、その食材を完全に除去した食事を与える。これが長期的な対策となります。
- 低分子タンパク質:分子量が小さく消化吸収されやすいタンパク質で、過敏反応を起こしにくい。加水分解された動物性タンパク質や植物性タンパク質が含まれる。
- 低アレルゲン性:アレルギーを起こしにくい食材で作られた食事。鹿肉や馬肉などの希少動物性タンパク質や、さつまいもやキャベツなどの野菜が含まれる。
- 特殊処方食:獣医師の処方によって与えられる食事で、アレルギー対策に特化した成分や栄養バランスが調整されている。
いろいろと大変ですがアレルギーに原因がわかれば安心ですよね。
アレルギーの兆候を見逃さないために

愛犬のアレルギーの兆候を見逃さないために、飼い主ができること3つ
- 愛犬の皮膚と排泄物をよく観察する。
- 愛犬の行動をよく観察する。
- 愛犬の様子に異変がないか、定期的に獣医師に健康診断を受ける。
愛犬のアレルギーの兆候を見逃さないことで、愛犬の健康を守ることができます。
愛犬がアレルギーにかかると、様々な症状が現れます。しかし、アレルギーの症状は犬種や年齢によって異なるため、飼い主がアレルギーを疑うことが難しい場合も。そのため、愛犬がアレルギーの兆候を示す場合は、早めに獣医師に相談することが大切です。
愛犬のアレルギーの兆候には、上記の表を参考にしてください。
表を見る
症状は、アレルギーの原因となる物質に触れた後すぐに現れる場合もあれば、数日後に現れる場合もあります。アレルギーの症状が現れた場合は、早めに獣医師に相談することが大切です。
獣医師は、愛犬の症状を診察し、アレルギーの原因を特定します。アレルギーの原因が特定できたら、その原因となる物質を避けるようにします。また、アレルギーの症状を緩和するための薬を処方することもあります。
アレルギーは、完治することはできませんが、適切な治療をすることで、症状をコントロールし、愛犬の生活の質を向上させることができます。
まとめ
- グレインフリーはタンパク質や炭水化物の過剰摂取による肝臓や腎臓などのリスクも。
- グレインフリーを選ぶときは、原材料、メーカー、AAFCO基準、添加物をチェック。
- グレインフリーは穀物アレルギー、腸内トラブル、肥満、毛のツヤ、長寿にメリットがある。
- グレインフリーは穀物なし、グルテンフリーはグルテンなしのドッグフード。
- 犬は穀物を消化できる。アレルギーの原因不明。穀物は悪くないが調整が必要。
- 犬の食物アレルギーは食事の管理で予防と対策。
- できるだけ早く愛犬のアレルギー兆候を見極めよう。
犬のグレインフリー食には、アレルギーや腸内トラブルの予防、肥満リスクの軽減、毛の健康向上などのメリットがあります。
ただし、栄養バランスやコスト、全ての犬に適さないというデメリットも存在します。もし愛犬がアレルギーだと思ったら飼い主は獣医師と相談し、犬の個々の健康状態に合わせた食事選びを検討することが大切です。
人間もそうですが子供より高齢の方が食事の影響は強い傾向にあります。なので老犬(シニア犬)にはさらに注意が必要だと思います。
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